土地測量の種類について
ひと言で「土地測量」と言っても、測量方法や測量の目的、使用する機械などによってさまざまな種類に分類できます。
以下では測量方法による分類と測量目的による分類をもとに、一般によく行われている土地測量の種類をご紹介していきます。
測量方法による分類
多角測量と放射測量
多角測量や放射測量は、測量方法による分類です。
どちらもトータルステーション(「TS」)という機械を使いますが、多角測量はすでにある基準点をもとに「器械点」と呼ばれる点を順次移動させながら境界座標などの計測を行います。
放射測量は1点を器械点として固定し、その場所にTSを設置してそこからの距離や角度を計測する測量方法です。
土地測量の際には、上記のように「基準点」や「器械点」という「点」を使って土地の計測を行います。
公的な「基準点」は世界標準となっているため、異なる人が異なる機会に行った測量結果を接合したり、後の人が昔に作成された測量図を元にして位置を特定したりすることも可能です。
GPS測量
土地境界などのポイントにGPS機器を設置して、直接座標値を読み取る測量方法です。
TSやドローンと組み合わせることにより、より精度の高い測量を可能とします。
地形測量
境界線付近の建物や壁、側溝、マンホール、電柱など「土地の現況を示す物」も含めて測量する方法です。
境界確認を行うとき、筆界点だけではなくこうした地形測量結果を含めておくと、土地や境界点の状況をより詳しく把握できます。
測量目的による分類
ここからは測量目的による分類をご紹介します。
分筆・合筆測量
土地を分筆、あるいは合筆するために行う測量です。
分筆前、合筆前の土地全部について測量を実施する必要があります。
測量結果を図面化した測量図を添付して分筆や合筆の登記申請を行います。
民有地境界確定測量
民間所有の隣接地境界を明らかにするための測量です。
売買契約前、土地境界を明確にするために行うケースや、相続時に隣地との境界を明らかにしておきたい場合などに実施されます。
公共用地境界確定測量
国有地の払い下げを受ける場合や、隣地が道路などの公共用地のケースで境界を明らかにするために行う測量です。
境界復元測量
過去に設置された境界標が失われてしまったとき、復元のために行う測量です。
現況測量
土地上に建物を建築する際の建築確認申請や土地の開発許可申請などの際に必要となる測量です。
境界や地盤の高さ、建物の間取りや奥行、上下水道等の位置などについて調査を行います。
真北測量
建物の建築に際し、日照時間や日照制限などを明らかにするための調査です。
高低レベル測量
土地内における高低差を明らかにするための調査です。
土地上に建物を建築する際に必要となります。
土地境界測量を実施する際には、ケースに応じた対応が必要です。
当社は測量設計の専門会社ですので、必要な際にはお気軽にご相談下さい。